どうなるのかと注目していましたが、和解という結果になったようです。
生後2カ月の長女が死亡したのは、ホメオパシーという民間療法をする助産師が適切な助産業務を怠ったためだとして、山口市の女性(33)が助産師を相手取り、約5600万円の損害賠償を求めた訴訟で、助産師側が女性に和解金を支払うことで合意したことが21日、分かった。和解金は数千万円とみられる。 (中略) 関係者によると、和解には「内容を口外しない」との条件が含まれており、和解の理由や金額について、双方の代理人は「話すことはできない」と答えた。 |
※元記事を見たい方はこちら。この「内容を口外しない」というのは何故なんでしょうね。
私としてはきっちりと事実関係をはっきりとしてもらいたかったのですが。
やはりどちらかにとって、事実関係がはっきりすることは都合が悪かったということでしょうか。
ところで、日本ホメオパシー医学協会が上記の報道についてコメントをしています。
ホメオパシーのレメディーは、ビタミンK2のシロップの代用にはなりません。この点、助産師は明確に理解していました。 |
今更これは通用しないでしょう。
前に産経新聞にこのような記事がありました。
日本助産師会(加藤尚美会長)は7日、会員の開業助産所433カ所のうち36カ所で、過去2年間に新生児に必要とされるビタミンK2を投与せず、ホメオパシーと呼ばれる代替医療で使われる砂糖玉を投与していたケースがあったと発表した。 |
また日本ホメオパシー医学協会が運営する掲示板では以下のようなコメントが残されています。
それとK2シロップの件ですが、産院で与えなくてもいいのであればその代わりにそのレメディーを与えていただいてもかまいません。 |
これでも言い逃れようとしているのですから悲しいことです。
そもそも代わりにならないのなら、なぜこのタイミングでホメオパシーを投与していたのでしょう?
もしこの助産師がホメオパシーがビタミンK2の代わりにならないと明確に理解していたのなら、意図的な殺人だったということになります。
ビタミンK欠乏性出血症は発症する確率が低いとはいえ、その発症もビタミンK2でほぼなくなります。
つまり理解した上でビタミンK2を与えないのは、新生児の命でロシアンルーレットをするようなものです。
この助産師がホメオパシーに騙されていたというのなら、まだ愚かではあっても悪人だとは思いません。
しかし故意に死亡確率を上げたというのなら、非常に倫理的、人道的に残念なことです。