不安になったら、物質的なものに心を閉ざして、あなたを主の中に失わしめるのです。
人生に楽しみごとをもつなというのではありません。主もそうでした。
そうではなく、あなたの意識を常に注意深くさせ、主の御愛を知らしめる水路になれるように、
すすんで備えるのです。主はあなたにお話しになります。
(リーディング番号:281-3)『エドガー・ケイシー文庫031 知恵の宝庫—エドガー・ケイシー名言集』 P288
エドガー・ケイシーのリーディングには輪廻が出てきますので、現代の一般的なキリスト教の教えとは異なります。
そのためここで「主」と表現されているものも、キリスト教という一宗教の枠を超えた、もっと普遍的なものとして捉えたほうが良いでしょう。
さてこのリーディングでは、自分を失わせることによって、逆説的に自分を取り戻す方法を示しています。
現代は情報氾濫の時代です。
油断するとその情報の波に飲み込まれ、また日々の忙しさから自分を見失いがちになります。
しかしここで自分への意識を強くしてしまうと、己への執着となってより一層に離人感覚が強くなり、世界とのつながり感が薄れていってしまいます。
ですからそのような時に必要なのは己を手放し、自分がどう幸せになるかではなく、自分がどう世界に貢献できるかに意識を向けるのです。
それに有効なのが瞑想です。
頭をフル回転させて考えたことより、静かな時のなかで心を沈め思考を手放しましょう。
そのような時に浮かんできたもののほうが真実を含んでいるものです。
どうしても俗世間にまみれてしまう顕在意識の心は閉ざし、「神の祝福の水路」の扉を開きましょう。