スピリチュアルといっても幅広いものがありますが、私にとって直接的に心理臨床に関わってくるのは前世療法になります。
ただこれは私以外にも実施している臨床心理士はいます。
●石川心理相談室●セラピー&カウンセリングルーム 太陽と月の家●山下公園心理療法室多いとはいえませんが、私が把握しているだけでもこのような方々がいますので、私一人が異端で特殊というわけではないです。
また私は学派でいえば人間性心理学、来談者中心療法になりますが、私にとって前世療法とは自分の主義主張を横に置いてパーソン・センタード・アプローチに徹するならば、その有効性から省くことができない心理療法の一つです。
ですから私にとって前世療法を含むスピリチュアルとは、合理的な判断から活用しているものです。
くどいようですが、スピリチュアルが好きだから前世療法をしているのではなく、クライエントに有効な技法を突き詰めていった結果として、前世療法が必要だったのです。
確かに万人向けの技法だとはいえませんが、それはどのような技法でも同じです。
合う人にとっては劇的な効果を示すのを何度も体験しており、それを論文にできていないのが私の未熟さでしょうが、いずれはきちんとしたカタチにしたいと考えています。
ただし前世療法は職場とは別に依頼があった場合にしかしていません。
私が勤めているスクールカウンセラーなどでは、そのようなことは望まれていないからです。
場所や相手をわきまえずに押し売りすることはそれこそ来談者中心ではありませんし、変な誤解を受けて職場の雰囲気が悪くなれば、巡りめぐってクライエントの不利益にもなりえます。
ですから前世療法はあくまで、必要な人から依頼があった場合の実施するという状態です。
それから当然のことですが、スピリチュアルなことしか知らない臨床心理士など使えません(そういう人ならそもそも資格試験に受からないでしょうが)。
最近の資格試験の合格率は6割から7割くらいのようですが、全員が大学院修了者であることを考慮するなら、容易な試験だとはとても言えません。
普通に臨床心理士になるにしても努力が必要なのですから、まずは大学院でいわゆる従来通りの臨床心理学を学ぶことに集中し、余力があれば本を読んだりセミナーに出たりするくらいで良いのではないでしょうか。
資格試験にはスピリチュアルな問題など出ませんから、“二兎を追う者は一兎をも得ず”にならないようにしませんと。
私のことについては、こういう分野に興味を持ったのは大学3年の時に飯田史彦先生の「生きがいの本質」を読んだことがきっかけでした。
しかしこの感動を共有できる人は滅多にいないと気づくくらいの社会性はありましたから、それからは隠れキリシタンの心境でした(笑)
大学院受験の時にも、いつか必ず前世療法を学びたいと思っていましたが、そんな事は全く表に出さずに面接を受けましたし、卒論も大学院受験の研究計画書も、催眠などとは全く関係のないものでした。
やっと学びの機会に出会えたのは大阪の奥山医院主催の、前世療法・インナーチャイルドセラピーのセミナーでした。
医療関係者が中心のセミナーで、3年間のコースでしたが、この時の仲間は今でも大切に思っています。
やはり一緒に学べる友というのは非常にありがたい存在です。
最後にまとめですが、心理学でもトランスパーソナル心理学ならスピリチュアルをかなり扱っています。
しかし臨床心理士を将来名乗ろうと思うのでしたら、スピリチュアル以前に学ばなければならないことがいくつもあるはずです。
きちんとそこを学んでいなければ臨床現場に出ても使えない人材という事になりますし、そのために周囲の人たちがスピリチュアルに対するイメージを悪化させるということにもなりえます。
きちんとスピリチュアルを活用していくためには、きちんと臨床心理士としての勉強も必要です。
ですから志を持ち続けてさえいれば、どこの大学院に行くかはたいした問題ではないように思っています。
本気で願っていれば、必要な運命は自然と整ってくるものですから。