今日付けの神戸新聞の記事です。
県教委が、県内の中学校と一部小学校(いずれも神戸市を除く)に配置しているスクールカウンセラーの相談状況をまとめたところ、2008度の相談人数が1 週間当たり8・5人で、年々増加傾向にあることが分かった。 |
県は違いますが、私もスクールカウンセラーの一人なのでこの記事に目が止まりました。
まあ、そもそも相談などしないでも元気に学校生活を過ごせるのが理想ですから、本来は減少のほうが良いのかも知れません。
ただスクールカウンセラーは過渡期の制度ですから、相談がないならないで制度自体の縮小や消滅もないとは言い切れません。
というか、縮小は身を持って経験していますし。。。
そういう意味ではスクールカウンセラーが役に立っているという実績作りが必要ですから、このような記事も必要なのかも。
時期的に来年度の予算の事とかありますから、微妙に政治的なものもあるんじゃないかと邪推してしまう記事ですが。
でも中学生は思春期真っ只中の疾風怒濤の時代ですから、その年代が集団生活をする中学校は問題が起こって当たり前。
「病気や怪我になる人がいなくて、病院がいらないのが理想」というのが非現実的なように、もはやスクールカウンセラーは不必要というのが非現実的です。
私の経験でもやはり教員とは専門性が違いますし、そもそも相談する生徒や保護者の見る目も違います。
スクールカウンセラーという肩書きがあり、教員とは違う第三者だから話しやすいということもありますから。
そういえば、スクールカウンセラーを配置して相談件数が増えたらスクールカウンセラーは役に立っていないとして、相談件数が減ったらもう問題はなくなったからスクールカウンセラーは必要ないとする相反した意見を聞いたことがあります。
でも相談件数が増えたらスクールカウンセラーが学校に馴染んで相談しやすい存在になったからですし、相談件数が減ったとしても、それは直接的な相談が減っただけで、教員へのコンサルテーションや心の授業、グループワークなどを行なうことによってメンタルヘルスに貢献しているからかも知れません。
もうスクールカウンセラーは必要かという時期は越えて、どうスクールカウンセラーを活用するのが有効かという検討をしていってもらいたいです。