今日のニュースで、がん患者は一般の人に比べ、「死後の世界」を信じない傾向があると載っていました。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090114k0000e040029000c.html統計はそのままではただの数字に過ぎませんから、そこから何を読み取るかという考察が大切です。
本当は論文を見るべきなのですが、今はニュースの記事だけでコメントします。
この記事からは、以下のような仮説が立てられます。
●がんになると「死後の世界」を信じなくなる
●「死後の世界」を信じない人は、がんになりやすい
●(患者の75%が治療済みなので)「死後の世界」を信じる人はがんの治癒率が低い
しかしこの記事だけでは、上記のどれに該当するのか判断できないのが残念なところです。
結果としてがん患者が「死後の世界」を信じない傾向があると分かっても、その原因が分からなければ何もいえませんから。
またせっかくこのような調査をするなら、生きがい感とか幸福感も調べて欲しかったです。
大切なのは「死後の世界」を信じるかどうかではなく、そのことが主観にどのような影響を及ぼすかです。
ちなみに余談ですが、「死後の世界」を信じるかどうか、つまり死後生仮説の医学への適用については、
船戸崇史、船戸博子、松岡洋子ほか(1998)「『生きがいの夜明け』により末期在宅医療が可能になった症例」癌と化学療法(25)579-584。
が示唆深い内容になっています。
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