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心理士ユニオンの第6回団交

心理士ユニオンが団交を行なった様子が記載されています。
心理士ユニオン 東京都・事業団との第6回団交

ちなみにこれまでにも心理士ユニオンの事をこのブログで書いていますが、なんだかなぁという気持ちもあります。
原因は、前にコメントを投稿したことがあるのですが表示されなかった事が一つ。
もう一つも似ている理由ですが、トラックバックが無視された事。

別に“かまって君”になって相手にしてもらえずにへそを曲げた訳ではないんです。
しかしコメントにしろトラックバックした時に書いたブログにしろ、心理士側にも弱さがあることを指摘したため、無視されたのかなと。
100%心理士側に立って応援しているコメントは表示されていますし。

でもそういうバランスの偏った方法だと、自分たちのことしか考えていないのかなぁと思ってしまいます。
目的のためなら手段を選ばずって事なのかも知れませんが、それだと私の中に釈然としないものがあるので。

ちなみに私も児童養護施設には長年勤務しました。
今でも知り合いがいますから、心理士の待遇改善は賛成です。

ただし前にも書いたように、心理士側に取引の材料を感じないんですよね。
まず、「条件を改善しないのなら辞めてやる!」と言っても相手は困惑した顔をするかも知れませんが、本音ではたいして困らないと思います。
施設に心理士が広まったのは比較的近年ですから、いないならいないでどうにかなるわけです。
また心理士の就職先不足も指摘されていますから、現職が辞めてもすぐに代わりが見つかるかも知れません。

それに職務内容上、明らかな効果を示すことはけっこう困難です。
統計的ではない事例研究になりやすいですし、効果が本当に心理士によるものなのか(他の施設の職員が頑張ったからではないのか)という問題もあります。
“米百俵の精神”というのもありますが、きちんと効果を証明できなければ予算を組む説得力にはなりませんから。

また心理士を導入する事で経費節減につながればよいのですが、そういう種類の仕事でもないんですよね。
中には「心理士がいた事でフリーターや生活保護になる卒院生が減った」という事例もあると思うのですが、因果関係の証明は困難です。

経済の原理からすれば、需要と供給のバランスで価格(この場合は収入)が決まります。
ただ「高学歴なら高収入が保証されなければならない」と言っても賛同は得られません。

繰り返しますが、心理士の待遇改善には賛成です。
ただしそのために批判は聞かないふりをするというのは、逆効果にならないでしょうか??

ちなみにに今回もトラックバックしています。
また無理されるかな。。。

カウンセリングについて

心理職の国家資格化の話があるとはいえ、現状ではカウンセラーを名乗っていても質にばらつきがあり、非常に玉石混交な状態です。

そのため一度ここで、一人の臨床心理士として私なりの見解を書いておきます。
けっこう賛同をいただいていますが、もしご意見などがあれば修正していきたいと思いますので、遠慮なくコメントなどでお知らせください。

カウンセラー志望の人を対象に書いていますが、カウンセリングを受けたいという人にも役立つと思います。


「カウンセラーになりたい」という人へ
カウンセラーを名乗るのに法的制限はありません。ですから「私はカウンセラーだ」と自称すれば、今すぐからでもあなたはカウンセラーです。

↑↑いきなり意地悪な書き方で申し訳ありませんが、単に「カウンセラーになりたい」だけならこのような回答になります。
しかし「カウンセラーになりたい」とは、「カウンセラーとしての仕事で食べていきたい」や、「カウンセラーとしてクライエント(相談者)の役に立ちたい」という事だと思います。

そのためにはまず、
①どのようなカウンセラーになれば仕事に就き収入を得られるか。
②どのようなカウンセラーの勉強をすればクライエントの役に立てるようになるか。

二点を検討しなければなりません。

について、もしあなたが何らかの分野で名を馳せているのなら、あなたに相談したいと思う人は多いでしょう。ですからカウンセラーとしての仕事が成立する可能性は高まります(ハロー効果と呼ばれるものですが、詳しくは検索してください)。
有名人がやっている悩み相談はこれに当てはまります。それらは臨床心理学的知見に基づいていない単なる説教や指導もあるかも知れませんが、それでカウンセラーを名乗っても法的に罰せられる事はありません。

また、企業などにコネがあってあなたをカウンセラーとして確実に雇用してもらえるのでしたら、この場合も今からでもカウンセラーとして食べていく事はできます。相談者が全然来なくても、あるいはどんなにひどい対応をしたとしても、カウンセラーを名乗り続けられるわけです。

ただし倫理的問題は別です。
上記のような世界に害悪をばら撒いているようなエセカウンセラーに私は反対です。

そしてあなたが有名でもなくコネもないとしたら、職にありつけるカウンセラーの資格を取得する必要があります。


については、どこのカウンセラー養成機関でも自らが「ここで学んでも役に立たない」とは言いません。しかし養成内容を比較すると大きな開きがありますし、資格を取ってもとても実践で使えるレベルではないものも多いようです。
そのような養成機関の場合は資格取得者の多くがカウンセラーとしての職に就いていなかったり、自分で開業(しかし実質は閑古鳥が鳴いている)ばかりだったりします。
つまり時間と労力をお金をつぎ込んでも、仕事として収入を得る事はできません。

このような事から①と②を最低限満たせる心理職の資格として、私は「臨床心理士」しか知りません。
臨床心理士であっても就職は厳しいのが現実ですが、臨床心理士でなければ応募さえもできないことが多々あります。

またその就職の厳しさのために、現在臨床心理士は多少条件が悪くても職を求めていっている傾向があります。
つまり賃金や領域によっての住み分けはありませんから、もしあなたが臨床心理士以外の道でカウンセラーを目指すなら、臨床心理士以上の有能さを示さなければなりません。
(前に「臨床心理士は病人の相手が主だ」と嘘を言っている人がいましたが、臨床心理士は教育や司法、福祉など、とにかくあらゆる分野に進出しています)。
もちろん臨床心理士同士での競争もありますが、臨床心理士でなければその時点で大きくマイナスになるということです。

ちなみに臨床心理士だと大学、大学院と入試に合格して進学し、養成期間は大学院入学からでも最短3年(大学からなら7年)がかかります。
その間に知識だけではなく経験(模擬ではなく実践)も積んでいきます。
また臨床心理士試験の合格率は6割台ですが、受験者全員が大学院修了者であることを考慮すれば簡単な試験だとはとても言えません。
それらをクリアするだけの力を身につけてから臨床心理士を名乗っているということです。
今から臨床心理士以外のカウンセラーを目指す方は、このような臨床心理士よりも選ばれるカウンセラーにならないといけないわけです。

あと臨床心理士ではない方に、“井の中の蛙”を感じることがあります。
スクールによっては簡単な傾聴訓練や観念的な共感などしか教えないため、そこの卒業生もそれで十分と思ってしまうのです。
講師がその程度の教育しかしないので仕方ありませんが、勘違いをして実際には力量不足であるにも関わらず、「自分はカウンセリングができる!」となってしまいます。
本人としては悪意がなくクライアントの役に立とうと思っているのかも知れませんが、自覚がないだけにクライエントにとっては不幸です。

また確率の問題もあります。
臨床心理士もピンキリですが、上記したようにいくつもの壁を乗り越えないと臨床心理士にはなれません。
つまりハズレの確率が少なくなります。
それに対して他の資格だと取得が容易なものも多いため、有能な人もいるでしょが、そうでない人がいる確率も増えます。

カウンセリングを受けたいと思っている人の心情としては、ハズレの少ないほうを選びたがるでしょう。
つまりどんなに有能でもカウンセリングをしなければ実力は発揮できませんから、臨床心理士でなければその実力を出す機会さえもないかも知れないのです。

カウンセラーを名乗るのは簡単ですが、相談者が他のカウンセラーではなくあなたを選んでくれるようになるのは容易な事ではないのです。
無料でのボランティアなら物好きな人が来る可能性もありますが、カウンセリング料をもらうのなら、払うほうも無駄金にならないようにカウンセラーを厳選します。

まとめるとこうなります。
●コンスタントに相談者が来る事や就職のあてがある方は、今のままでもカウンセラーを名乗って仕事をすることが可能です(倫理的問題を除く)。
●カウンセラーの養成機関の中には資格を取っても実践のレベルには程遠く、全く就職の役に立たないものが多く存在します。
●就職は臨床心理士でなければ不利になり、応募さえもできないことが少なくありません。
●ボランティアのカウンセラーということなら、「いのちの電話」の相談員は比較的容易になれるようです。


~~追記~~
私はスピリチュアルな分野にも興味がありますが、だからこそ、安易にチャネリングやリーディングができるという人を嫌悪します。
それらを完全に否定するわけではありませんが、まずはこの現実の世界で地に足をつけてください。
社会に適応できない人がそのような方法で生活しようとするのは、害悪でしかありません。
スピリチュアルを省いても社会人として尊敬できる人、そういう人でないとスピリチュアルは単なる現実逃避の手段になってしまいます。
~~~~~~

どこでカウンセリングを受けようかお探しの方は、下記のサイトをご参照ください。
Web版 臨床心理士に出会うには

いわゆる国家資格問題に関する見解

完全に業界の内輪ネタですが。。。

日本臨床心理士資格認定協会の「緊急資格問題ワーキンググループ」なるものから、「いわゆる国家資格問題に関する見解」が郵送されてきました。
内容は既に他のブログに掲載されているので省略。

裕’s Object Relational World

A Forward-looking Child Psychiatrist

開業臨床心理士のコラージュ療法&雑学日記

これまでの情報だと国家資格は臨床心理士とは別に制定されるようでしたが、それに反対しているということでしょうか。
正直、国家資格の全体像が見えないのでこの見解がどのくらい的を射ているのか分からないでいます。

ただ前の二資格一法案も分かりにくいものでしたが、臨床心理士と新たな国家資格が併存するとしたら、それも同様に複雑になってしまいます。
併存させるのならその明確な利点を出してもらいませんと。

また臨床を全くやらなくても大卒で取れる資格に「認定心理士」がありますが、これをカウンセラーの資格のように誤解させる書き方をしているサイトを見かけます。
もし新たな国家資格が臨床能力がなくても「~心理士」と名乗れるなら、今以上にクライアントの誤解を助長する可能性があります。
そうなってしまうと国家資格になることが誤解にお墨付きを与えることになり、ひいては国民の不利益になるともいえます。

一般には「~心理士」イコール「心理カウンセラー」なのですから、そこを踏まえての受験資格なりカリキュラムなりにして欲しいものです。

あ、余談ですが誰か「認定心理士」についてSD法でもして、どれだけ勘違いさせやすい名称か検証してくれませんかね??

心理士ユニオンが要求書を提出

私も前は施設の職員だったので、心理士ユニオンの動向に関心を持っています。
元同僚の心理士はまだ施設で働いていますし、また他領域の心理士も待遇を考える上で一つの指標となるでしょうから。

心理士ユニオン 東京都・事業団に要求書を提出

ただ心理士っていると(そしてその人が有能なら)その存在意義が実感できますが、いないならいないで問題に感じることも少なくなかったりします。
最近は心理の知名度が上がってきていますが、元々は施設にも病院にも学校にも心理士はいなかったわけですから。

一例として、学校や病院がテーマのドラマがあったとしてもあまり心理士は出てこないですよね?
まあストーリー上、主人公が活躍する必要がありますからそこで心理士が内面の部分を引き受けすぎると、そもそもドラマ(特にヒューマンドラマ)が成立しないという事情もあります。
ただ心理士がいなくても(むしろいないほうが)ドラマになるという構造が、心理士の立場を象徴しているように思えます。

また心理士側の人数過多の問題もあります。
前に参加した研修会でこんな話を聞きました。
県の臨床心理士会に心理士の募集依頼があったのですが、条件がかなり悪かったそうです。
それで一度はお断りしたのですが、先方から一応は募集依頼を回して欲しいと言われて情報を流すと、複数人の募集があったそうです。

つまり臨床心理士は人が余っている状態なので、条件が悪くてもそれで働くしかないということです。

そもそもが結果の分かりにくい仕事で、その上安く買い叩くことができる状況なのですから、この辺も待遇が改善しない要因なのかも知れません。
(※結果の分かりにくい仕事だからこそ、やっている事を理解してもらえるように勤務先では努力していますけどね)

コラージュ

今日は東京でコラージュ療法の研修でした。

東京にはこれまで新幹線や夜行バス、それに車を自分で運転して(笑)行った事もありますが、飛行機を使うと熊本から東京までもあっという間で、ずいぶん距離の感覚が短くなった気がします。

さて会場は日本臨床心理士会の臨床心理センターで、ちょっとだけ聖地巡礼な心持ち。
ぶっちゃけ、そんなに立派な場所でも、高級そうな建物でもないのですが、臨床心理士にとっては総本山みたいなものでしょうからね。
20091101.jpg


研修ではたまたまペアになった人が福岡の方で、昼食や帰りの電車もご一緒しました。
今が同じ臨床心理士がいない職場なので、このようなご縁はとってもありがたいです。

ちなみに明日は専門学校の夜間部の学生に、今度が自分が講師の立場でコラージュをします。
前日に勉強しなおせるのもありがたいことです(-人-)
時計
プロフィール

enju3946

Author:enju3946
 実学の視点からスピリチュアルを大切にしている臨床心理士。熊本市に在住ながら、仕事やドライブで熊本県を動きまわっています。これまでに児童養護施設、こども家庭支援センター、スクールカウンセラー、専門学校の非常勤講師、病院、若者サポートステーション、刑務所と、様々な職場で働いてきています。

 私にとって不毛な議論をするつもりはないので、スピリチュアルが苦手な方は価値観の一つとしてお読みください。
 私自身それを絶対化して人に強制するつもりはありません。

熊本代替療法研究会 会員

熊本県臨床心理士会 会員

心理系学会への入会は多数。

パソコン関係、カメラが趣味。

CLANNADは人生。

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